ザ☆シュビドゥヴァーズの日記

毎日更新されたりされなかったりする日記

左手入力デバイスの話

KJです。

今日も台詞がうるさい曲をPCでカチカチ編集してます。

PCと言えば操作はマウス・キーボードですが、それに付加する入力機器として、左手入力デバイスというものがあります。

テンキーの無いノートPCに外付けする数字入力用キーボードがありますが、イメージとしてはあんな感じですね。

置いて使うテンキータイプから持って使うものまで、いろんな形のものがあります。

私は最近こういった左手入力デバイスを使って音声編集の作業をしているのですが、使っているデバイスはというと、NintendoSwitchのジョイコンです。ジョイコンのL側だけ左手に持って、右手はゲーミングマウスに置きっぱなしで操作しています。キーボードは殆ど触りません。

ITエンジニアの方々がよく実践している「マウスを使わず、全部キーボードだけで操作出来るようにする」入力の逆バージョンですね。キーボードに触れず、全部左右の手に握り込んだデバイスだけで操作を完結させる様にしています。

「ゲーム用左手キーパッドは使わないの?」

キーパッドまだ試してない(気になる機種あるけど結構高い)んですが、基本的にこれらは机に置いて使うものでキーボードの延長線の形をしており、一部のボタンを除いて握り込んで使うデバイス程の確実性がありません。

リアルタイム性、緊急性の高いオペレーション操作において、「固定の位置に固定のボタンしか無い」というのはかなり大事なことです。 緊急性といって思いつくのは戦闘機の操縦桿についてる武装の発射ボタンとか、最近の電車の非常停止ボタンあたりでしょうか。一瞬のタイムロスが命取りになる様なこれらの操作ボタンは基本「押そうと思ったら即時、手元を確認しなくても絶対に押せる」様に、握り込んだ状態ですぐ届く場所に作られています。ボタンがどこに有るのか探して押している様では遅いからです。

リアルタイム性という意味では、同じく入力デバイスであるマウスの他にストップウォッチや無線のスイッチなども握り込んで使う形をしています。

レコーディングのオペも基本的にリアルタイム性の高い操作ですが、特にミスをすると取り返しのつかない操作が一つあります。 それは“録音開始”のキューを押す操作です。

ソフト上の各種セッティングや録った音源の編集等は任意のタイミングで行える上、取り消しも容易です。録音が始まった後も、多少間違えて何か押したところで影響は大きくはありません。しかし、録音の開始だけはタイミングが正確でないとそのテイク自体がやり直しになってしまいます。100回に1回でもミスると結構勿体無いロスです。(一応リアルタイム性を排除して自動で録音を開始する方法もありますが、今のソフトではめんどくさくてやってません)

完全ノーマルの入力で操作していた時は「カーソルを動かして画面上の録音ボタンに合わせて押す」とか「キーボードのテンキー上で特定のボタンを探して押す」等のタイムラグがあり、収録をする毎に数回位はやらかしていましたが、今ではほぼ事故が発生しなくなりました。

以下使ってみて分かったことです

・ゲーミングマウスよりはちょっと適応に時間がかかる

なんでだかあまりわかりませんが、マウスを普通のやつからゲーミングにした時よりはちょっと多めに適応時間がかかりました。ボタン多いからですかね?かと言ってゲームに慣れるまでの時間と同じ様な物なのでそこまで大変ではないです。

・「握り続ける」事自体は意外ときつい

使う前は自由な角度で持っていられるし楽だと思ってたんですが、流石にずっと同じ様に握っていると手が疲れて来て時々置きたくなります。それこそ操縦桿みたいに自立してくれると良いんでしょうかね?でもそれだと今度は使えるボタン減りそう。あと重そう。

・一番助かるのがセーブボタン

もちろん録再や拡大縮小、アンドゥリドゥ等が一発で出来るのは非常に楽なんですが、地味に助かるのがこの「ファイル保存(上書き)のショートカット」です。私はジョイコンで言うところのスクショボタンにこのショートカットを設定しています。ちょっとでも思い出したら手癖のようにカメラボタンを押す様にすると、万が一の時の為の保存忘れが減らせます。しかもSwitchのゲーム画面スクショと一緒だから無意識に出来るので便利です。

・毎回ペアリングを解除/認識する必要がある

このジョイコンはBluetoothによる無線接続です。これをPC側に認識させて接続するのですが、スリープなりでPC側を落とすと次回接続がうまく行かなかったりするので毎回設定画面から認証をパスする必要があります。使うまでにワンクッションあるにはあるのですが、慣れて挙動が分かっていればそこまで面倒ではないです。

・ある程度右手(マウス)と共通のボタン設定がほしくなる

このジョイコン⇔PCの運用ではjoy to keyというフリーソフトでキーコンフィグを設定しており、全ボタンに好きなようにキーを割り振る事ができます。これによってキーボード左手側かつ使用頻度の高いショートカットをごっそりデバイス側に移してきている訳ですが、先に述べた録音ボタンの様な「ミスれない」ボタンはセーフティとして両側に設定しています。これでどんなに不調で頭が働かない時でも最悪引き金は引けるし、片手がデバイスから離れていてもある程度の事ができるようになります。

・馴染んだ時の脳死っぷりが加速する

この様に、この手のデバイスは設定が充実してくれば来るほどどんどん「探す」というフェーズがなくなります。というか全部手癖みたいな感じで操作が進んでいきます。 収録対象がシュビの場合、メンバーが収録の進行も私の機能もかなり正確に把握しているので、私の調子が悪い時でも、ルーティンとメンバーの要請に従って淡々と操作していればあまり問題なく録音が進んでいきます。 ここでデバイスによって更に「探す」フェーズがなくなる事で全部がノータイムの手癖だけで操作される様になり、私はマウスと指をひたすらカチャカチャ動かし続けるだけのゾンビと化します。

・ボタンの数には意外と余裕がある

使用するショートカットは沢山あるものの、編集中常に使うのはそんなに多いわけではありません。結構余裕があってはじめのうちは埋まらなかったりします。こういうののキー割り当てって、いざ多いと迷いませんか?私は突然誕生日のプレゼントに何ほしいか聞かれた人みたいになります。えっと…いや欲しい物はいろいろあるんだけど…そんなにいっぱいは要らないっていうか…いやこっちは逆に高くて悪いし…。いつからこういう時遠慮してしまう大人になってしまったんでしょうね我々は。何の話だっけ。

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良いとこ良くなかったとこいろいろ書きましたが、全体としてみると相当な効率化が図れています。

ゲーミングマウスと左手デバイス、両方無い場合と比べると、作業内容によっては2~3倍近い速度が出せたりするので相当なものです。

強いて言えば各トラックのMUTE/SOLOボタンを簡単に切り替えできるスイッチがほしいと思います。流石に「このテイクのこのパートのこの部分だけ聞かせて」みたいな細かな注文に応えるためにはいつも画面上でポインタ動かしてカチカチやらないといけないんですが、これの簡略化は流石に無理っぽいので諦めてます。

足は完全に遊んでるのでフットスイッチとかも興味あるんですが、あまりそこまで入力に特化しようって人は居ないらしく、調べてもあまりピンとくるラインナップがありません。レーシングゲーム用のアクセルブレーキペダルとかどうなんだろう…

さらさんの提唱する通常不使用のボタン活用とか同時押しの使用とかも非常に合理性があって興味があるのでどこかで試してみたいですね。

では今日はこのへんで。

タイトルが決まってたので一週間かけてダラダラ書いてたらやたら長いブログになりました。3000文字強。レポートじゃん。