ザ☆シュビドゥヴァーズの日記

毎日更新されたりされなかったりする日記

ツクツクボウシの方言

エスです。前回前々回と忙しくて記事が書けなかったので時間のある時に下書きで置いといて担当曜日に投稿しようかと思ったのですがあたまがあほになって今日が何曜日かわからなくなったので書けた端から投稿しようかと思います。

盆が過ぎて少し暑さが和らいできました。私自身は暑いのにめっぽう強いので夏が終わってほしくない気持ちでいっぱいですが、録音をやるにあたって外でセミが鳴いていると第一編曲アジトで録音ができなくなるのでシュビ的には微妙なところ。今はミンミンゼミとアブラゼミからヒグラシとツクツクボウシの割合が高くなっているところなので、そろそろシーズンも終わりですね。

ところで、ツクツクボウシ には方言が存在することはご存知でしょうか。本土のツクツクボウシ屋久島のツクツクボウシでは鳴き方が微妙に異なります。正確には方言ではなく遺伝的形質で、屋久島には鳴き方が違う別の個体群が生息しているということのようです。

一般的なツクツクボウシの鳴き方 https://youtu.be/fIXb61S9r4E

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屋久島のツクツクボウシの鳴き方 https://youtu.be/VxtUifDwpa0

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屋久島のツクツクボウシには後半部分が存在しません。塩基配列上は完全にツクツクボウシのもので、多種の同種別個体群より遺伝的な違いは少ないとのこと。7300年前の噴火により突然変異の個体群が隔離されたのがこの「屋久島方言」の理由ではないかと考えられているそうです。 より詳しく知りたい方はこちらのページをどうぞ。 www.milive.jp

これに加え、中国、韓国のツクツクボウシにはまた別の、サビに入る前のBメロのような方言があります。 https://youtu.be/ig9l4VMFPDQ

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こういった同種別個体群は一般にはあまり認知されておらず、人為的な放流などにより遺伝子型が消滅してしまうこともあります(ホタルの関西型関東型など https://youtu.be/dxGoNBHt3_s

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)。 これを国内外来種と言い、自然を復活させようと別の産地から持ってくることがかえってマイナスの結果を生み出してしまうこともあるので注意が必要です。

外来種の問題に関しては近年かなり啓蒙されてきましたが、国内外来種や遺伝子個体群についてはまだまだ認知度が低く、生物オタクがなんかゴチャゴチャ言ってると片付けられてしまうこともしばしばあります。重要性がわかりづらい分野ではありますが、今後研究が進むにつれ人間にとって有用なことがわかってきたりという可能性もあるので、頭の片隅に置いていただけると幸いです。